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アルシャードの世界について

今回リプレイをとった『アルシャードff』の舞台となるのは、ミッドガルドという呼び名の、いわゆるファンタジー世界です。

そこは多くの神が“機械神”によって滅ぼされた、いわば神なき世界です。

そんな中で、滅ぼされ砕け散った神々の欠片(シャード)に選ばれ、シャードを身にまとう者。神の奇跡の力(加護)を受け継ぐ者。それがプレイヤーキャラクター(PC)の立場です。

シャード(加護)とは?

各キャラクタークラスには、ひとつずつ対応する“加護”というデータがあります。これは、ラグナロクで滅びる前に神が持っていた力です。PCは加護を使うことによって、信じられないような大ダメージを敵に与えたり、死の淵から蘇ったり、あり得ないはずの成功を得られたりなど、ゲーム上で大きな活躍をすることができます。

今回リプレイに出てくるシャード(加護)の解説

トール :大ダメージを与える。

ティール:敵からのダメージをはじいて受けない。

それではリプレイ本編をお楽しみ下さい

PC 「このどきどきは不整脈、ゆくゆくはラブコメディカオスでラブラブな() 第2弾」

GM 「(PCを無視して)とりあえずじゃぁ始めま〜す。」

二人ともやや強引にテンションを上げている様子()

GM 「では、グランドオープニングからです。」

PC 「おぉ、来い!」

GM 「とあるですね…」

PC ストップ!

GM 「おぉ?」

PC 「キャ…キャラクター紹介とかしなくて良いんかな?」

GM 「あ、忘れてた()、では紹介よろしく」

PC 「主人公の名前は『アルダ・バルアール』、愛称はアル

  ジョセフ・ルーカスという商人の養子、お父さんと呼ぶのが嫌でジョセフのことは先生と呼んでるんだけど

…で、このアル君はね、そろそろ自立しないとなぁと言う十三歳〜十四歳のころに

いきなり商人をしていたお父さんに、家族全員を集められてね、『今日でバルアール家は解散になります』と言われて、ほんとに家族を解散させられてびっくりするアル。」

GM&PC 「爆笑」

PC 「まぁ、それでもなんとなくがんばって生きてる俺にね、

心優しい、別の商人のジョセフに拾われることによって、それ以降は、(実際の)お父さんが、解散前にくれた唯一の指輪(価格は二束三文)と共に、暮らしていたら

気づけば俺も立派なクエスターという主人公です。」

GM 「はい、わかりました。んじゃ、はじめるね〜。」

 

アルシャードFF「トテロフ村の秘密」

PC 「トテロフ村…なんか言いにくいのぅ。」

GM 「まぁまぁ、名前なんか適当だから気にせんどって。」

ならばもっと言いやすい名前を考えないものか

ある昔のこと、とある村に小さな女の子がいました

女の子「お母さん、何でおにいちゃんやお父さんは外に出て行ったの?」

母 「それはね、みんな食料をとるために狩りに行ったからだよ

    そろそろ、私たちの食料もなくなってきたからねぇ…」

PC 「ぁー、ぎりぎりまで食料を狩りに行かなかったんだ()

女の子「ん、お兄ちゃんとかいなくなって面白くないの…」

女の子がそう言った瞬間に外が騒がしくなってくる。

ゴゴゴゴゴゴ・・・

村人A「モンスターが襲ってきたわ!みんな早く逃げて!」

母 「ミルナ、あなたはここに隠れてなさいいい?

しばらくはここから出ちゃだめよ?」

ミルナ「え?おかあさん?かくれんぼ??」

 母 「う・・・そうよ、いつか、おにぃちゃんがミルナを見つけにくるから絶対にここから出ちゃだめだからね?」

ミルナ「は〜い」

数分後・・・村は廃墟と化していました。

PC 「おぉぉ、ずいぶんな急展開やね()

GM 「サクサクと進まないといけないし(苦笑)

    まぁ、突然町の外から現れたモンスターにこの村は襲われてしまったんだ。

もちろん生きている人は見当たらない…

と、不意に家だったところがぐらぐらと揺れだして

下にあったと思われる穴から少女が顔を覗かせます。」

ミルナ「あれ?みんないなくなってるし、お家もなくなってるや。私はもう少し隠れていたほうがいいのかなぁ?」

時は流れて一ヵ月後・・・

GM 「やっと出場、PC1こと、この物語の主人公アル君です。

    アル君は突然ジョセフさんに呼び出されます。」

PC 「じゃ、俺は部屋に入る前に扉をノックする」

コンコン    そして部屋に入るアル

アル  「先生、いったい何のようですか?」

ジョセフ「いやいや、お前を拾って早5年、そろそろお前にも一人前になってもらおうと思ってな、とある仕事をもらってきた。」

アル  「はぁ、それはどうも…」

ジョセフ「まぁ、お前の知ってのとおり、私は世の中の不思議なものに目がない…」

アル  「でしょうねぇ… 

じゃないと、こんな捨て子なんか拾わないでしょうからねぇ」

ジョセフ「まぁ、

お前はなかなか捨てられた理由が面白かったからな。」

アル  「すみませんねぇ、そんな冗談みたいな理由で養ってもらって、

     いや、感謝はしてるんですけどね?

ジョセフ「(スルーして)まぁ、実のところは、お前を養うにも

      最近景気が悪くなってきたので、お前にも働いてもらおうと思っただけなんだがな?」

アル  「え〜? あんなにいっぱい先生の部屋にはガラクタ(コレクション)がいっぱいあるのに…」

ジョセフ「ガラクタと言うな!」

アル  「このあいだも、何か変なプレートメイルかなんかをもって来たでしょ! なんなんですか?

汚くて使いものにもなりませんよ。」

ジョセフ「私のコレクションに文句を言うなこの馬鹿弟子がぁ!」

パァン!! とアルの顔をジョセフは叩いた

アル  「ぎゃぁぁ!」

ジョセフ「ゴホンッ!話を元に戻すぞ?

     なので、お前を1人前にするために、私が好きそ…ゴホンゴホン!

     おあつらえ向きな仕事を探し出してきたと言うわけだ。」

アル  「お断りさせていただきます。

     いやですよぉ…どうせまたあれでしょ?

『幻のユニコーンを追え!』とか

『ドラゴンのひげからスープを作れ』とか、またそんな事言うんでしょ?

もう飽き飽きしましたよ。

いったい僕は何年間一人前になるための修行をしなくちゃならないんです

拾われてからもう4年間ぐらいやっていますよ。」

ジョセフ「まぁまぁ、今回は酒場が依頼を受けたと言うまともな仕事だ。仕事の内容は調査らしいのだが、

詳しくは酒場に言って聞いてくれ。」

アル  「今度はまともな仕事だと願いますよ?もぅ…」

PC  「といってアルはおもむろに、そこにあったロングソードを手にとって酒場に向かう」

ジョセフ「お前はまた私のコレクションを勝手に…」

アル  「今度は、ちゃんとまともな武器だと願いますよ?この前のやつはすぐに折れちゃって…」

PC  「といってアルは、ジョセフが怒っているのを無視して酒場に向かう」

GM  「すると、酒場に向かうアルの後姿を見てポツリとジョセフが一言」

ジョセフ「今回の依頼は、アルのほかにも数人受けたというが生きて帰ってきたものは一人もいないという…

果たして大丈夫だろうか?

まぁ、私にできる手は打ったから、後は無事に帰ってくることを祈るしかないか。」

PC  「(笑いながら)養子を向かわせる場所じゃないじゃん」

まったくもってそのとおりだ()

GM  「酒場に着いたらいろんな冒険者たちがちらほらと見えるよ。」

PC  「じゃ、とりあえずは酒場のマスターのところに行く」

アル  「あの、ジョセフ先生からここに行けと言われたものですけど。」

マスター「あぁ、ジョセフさんのところね、仕事(冒険)関係だろ?」

アル  「はい、まぁそうですけど、…で、どんな依頼内容なんですか?」

マスター「あぁ、実はなここからそう遠くない森の中に村があったらしいんだ。

そう遠くないのに、この町ともまったく交流がないのも

不思議だが、偶然その村の前を通った旅人がすごく嫌な雰囲気を感じたらしい。

なので、その村がこの町に害があるかどうかを調べてほしいと思ってな。」

アル  「…そんな危険かもしれない村の調査に僕一人で向かえと?」

マスター「あぁ、その件については一人護衛をつけると言うことでジョセフさんにも話はつけている。

戦闘はすべて彼女に頼ってくれ。ただ護衛の人はあまり頭がよくないからな、頭を使うところは君が頑張ってくれ。」

アル  「はい、わかりました

…ところで、これも立派な仕事なわけですから、報酬のほうはいったいどれくらいに?」

ここでおもむろに6面のサイコロを2つ振るGM

サイコロの出た目の合計はI

どうやら報酬の金額を決めてなかったようだ

マスター「報酬は100ゴルトほど用意させてもらっている。

      まぁ、お前さんは戦闘を行わなくて良いんだ、これくらいが妥当だろう。ちなみに100ゴルトのうち2割は紹介料としてジョセフさんに渡す予定だが、」

アル  「すごいですねぇ、ロングソード2個しか買えないじゃないですか。」

マスター「まぁまぁ、ところで君の護衛を任された者を紹介しよう、お〜い、ジルバ、仕事だぞ」

ジルバ?「(すごいのほほんとした声で)はいは〜い、今行きますよ〜」

GM  「そうやって出てきたのは一人の女剣士だね、その女剣士は、アルを見るなり一言」

ジルバ?「私の名前はジルバって言うの、あなたの名前は?」

アル  「ああ、僕の名前はアルダ・バルアールといいます。

ジョセフ・ルーカスさんからクエストを紹介されて来ました。」

ジルバ 「あぁ、私が護衛する人ね、戦闘は期待できないと聞いていたけれども、まさかこんなガキがくるとは予想できなかったわ。」

アル  「僕こそ、まさか女の人とは思ってなかったですよ。」

ジルバ 「まぁまぁ、これから死地におもむくって言うんだし、道中仲良くしようじゃないか。」

と言って、アルの背中をバンバンとたたくジルバだった…

翌日

早朝、アルは町の道具屋に来ていた

店主  「おう、いらっしゃい アル、また冒険かい?」

アル  「今度は、なんかよくわからない村の調査を言い渡されたんだよ。

      なんだかよくわからないけど、死なない程度にがんばってきますよ」

店主  「で?今回は何を買うんだい?」

アル  「とりあえず、ポーションを2つ」

店主  「あいよ、ほらポーションだ」

アル  「ありがと、父さん」

GM  「実父かよ!(笑)」

PCとGMが爆笑中につきしばらくお待ち下さい

アル  「土産話楽しみにしていてください。」

そういって道具屋から出て行くアルだった…


翌日

ジルバ 「おはよう。」

アル  「おはようございます」

ジルバ 「ところで、あんたの得物はそのロングソードかい?」

アル  「ええ、今日はこれです。

そうですね、後は先生の倉庫から拝借してきた、このダガーと、このワイヤーフックがないと意外に先生のクエストは難しいんですよ。」

と言いながら、アルはダガーとワイヤーフックを取り出した。

GM  「わはははは(笑)」

ワイヤーフックに爆笑するGM、いったい何が起こったのか(笑)

アル 「そういうジルバさんは、どんな得物を使うんですか?」

ジルバ 「私? 見てのとおり私は、このグレードソードだけど?」

PC  「あぁ、そのグレードソードって、男5人でやっと持ち上げられるとか何とか」

GM  「そうそう()

わかる人にしかわからないネタはやめてほしいものだ

それを見たアルは

アル  「あぁ、何とかの何とか力ってやつですね。」

ジルバ 「ん?その何とかってなんだい?」

アル  「いぇいぇ、お気になさらず…

そういえば先生やマスターにはきいてなかったですけど、今回の目的地であるトテロフ村にはどのくらい時間がかかるんですか?」

ジルバ 「えとと、馬車で二日ぐらいじゃなかったっけ?」

アル  「へぇ、そんなに遠くないんですね…

      それにしても馬車とかは出てるんですかね?」

ジルバ 「大丈夫ですよ?

      経費で落とせるし♪()

アル  「はぁ、それは助かりますねぇ…」

ジルバ 「なんたって××ゴルドも報酬があるからね、そのくらいは大丈夫!」

アル  「…つまり、自分たちがもらうはずの報酬のほとんどは、その移動手段に消えたわけですね?」

ジルバ 「うん(笑)」



笑い事ではない

ジルバ 「じゃ、そろそろ出発しますか」

そういって、ジルバはなにやら豪勢な馬車(荷車)ひっぱってきた。

アル  「すいません、馬が見当たらないんですが?」

ジルバ 「あぁ、お金が足りなかった・・・だから私が引っ張る

アル  「ええとですね、馬を借りるお金を出すために、この外装をどうにかするべきじゃなかったんでしょうか?

     たった2日のために荷車の中に2段ベッドを用意する必要もないと思うんですけど?住めますよ?これ」

ジルバ 「まぁまぁ、細かいことは気にしない()

アル  「つかぬ事をたずねますが、これっていくらぐらいかかったんですか?」

ジルバ 「えと、1000ゴルドぐらい?」

※ちなみにこの世界では500ゴルドで普通の馬車が買える(もちろん馬つき)

ジルバ 「まぁ、細かいことは気にしないで乗った乗った、早速出発するよ。」

アル  「はぁ、とりあえずは乗りますけどジルバさんはほんとに二日間も走り続けるんですか?」

ジルバ 「一日でついてみせるわ。じゃ、出発するからしっかりつかまっててね?」

そういってジルバは人とは思えない速さで走っていくのだった。

アル  「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ、速い!速いぃ!。」

GM  「まぁまぁ、やっぱりジルバさんも人間なわけですから、途中休憩も挟みながらトテロフ村に約二日でたどり着いたよ?」

それでも馬と同等の速さである()

PC  「じゃ、今は村の入り口についたところ かな?」

GM  「ほむ、なら入り口はここね」

といっておもむろに村の全景を書き始めるGM
               

PC 「じゃぁ、ずるずると荷車から出てくるアル」

アル 「や…やっとついた。」

ジルバ 「ふぅ、いい汗をかいた。」


アル  「ありえない、ありえない、こんなのは嘘だ。こんな人間がいるわけがない。」

ジルバ 「なにぶつぶつ言ってるの?ほら、うわさのトテロフ村に着いたわよ?ここに何かの不思議がねむっているわけね。」


アル  「僕はもう一つ不思議を見つけましたよ。こんな人間がいるわけないんだ。」

ジルバ 「じゃ、早速お邪魔しようか?」

アル  「え?ちょっと待ってくださいよ?入る前に様子を伺ったほうがいいんじゃないんですかね?まぁ、なんだかんだ言っても、事件が起こっている村なわけですからね。」

GM  「じゃ、ここで知覚でチェックしてみて?標値は10」


ころころとサイコロを2つ投げるPC、出た目と知覚の能力値を足した数字は8であった。

GM  「じゃ、何もわからないや。」

アル  「う〜ん、特に怪しい雰囲気もないしとりあえず中に入ってみましょうかジルバさん」

ジルバ 「私は少し嫌な気がするけど…まぁ死なないようにお互いがんばりましょ。」

アル  「え?嫌な気がするんですか?まぁ、僕も死なないようにがんばりますよ、こんな所で死んだら先生大喜びですからね。」

ジルバ 「じゃ、入りましょうか。」

アル  「そうですね、とりあえず入りましょう。」

すると二人が、村に入った瞬間に村の門が閉まってしまった。

GM  「あの、イメージはあれね、『も○のけ姫』のタタラの村?見たいな感じ。」

PC  「うん、俺もそのつもり()

もの○け姫を見ていない人にわからないような表現はやめてほしいものだ

アル  「なっ!」

ジルバ 「…閉まっちゃったね」

アル  「落ち着いている場合じゃないでしょ。何とかなるんですか?これ」

ジルバ 「まぁ何とかなるでしょう。」

アル  「では、ためしに開けてみてくださいよ。」


ジルバ 「はいはい。」

そういってジルバは村の門を開けようとしてみるするとわずかに門が動き出す

ジルバ 「なんとかいけそう♪」

アル  「そうですか、なら大丈夫ですね。」

PC  「じゃ、アルも試しに門を開けようとしてみるわ。」

GM  「ん?良いけどびくともしないよ?そうね、重さ的にはハン○ーハンターの試しの門ぐらい?」

PC  「なるほどね、じゃ俺には無理だわ()

アル  「ふん!!

だめだ、びくともしない。

まぁ、ジルバさんが開けられるみたいだから、何とかなるでしょ。とりあえず今夜の宿を探しましょうか。」

PC  「え〜っと…村も普通に村なの?」

GM  「うん、どこから見ても普通に村だけど?」

PC  「ちかくに人歩いたりしてる?」

GM  「うん、普通に歩いている…というか、畑仕事とかしてるね。」

PC  「あ、近くの人に声かけるわ。」

アル  「あの、すみません。」

村人A 「おや、見ない顔だね。」

アル  「あの、とある依頼を受けてこの村にやってきた冒険者なんですけど、突然村の門が閉まっちゃったんですけど、これは?」

村人A 「え?村の門は閉まったままのはずだけど?この村の門は特別なことがないかぎりは、閉まっているはずなんだけど開いてたの??」

アル  「ぁ、はい・・・だって現に僕たちが入ってますから。」

村人A 「ふむ、それもそうだな。わしは頭が悪いから詳しいことはわからんよ。」

アル  「あの、村長さんいらっしゃいます?」

村人A 「じゃ、連れて行ってあげるよ。」

そういってアルたちは村長の家に連れて行かれた。

村人A 「ちょっと村長呼んでくるから待っててな。」

村人Aはそういって勝手に村長の家に入って行った。

すると、少したって誰かが家から出てきた。

村長  「あぁ、あなたたちが私たちの村についた冒険者さんですか。どうぞ中におはいり下さい。」

アル  「ぁ、はい、すみません。」

そうして、客間のような場所に案内されるアルたち

村長  「で、どのような理由で、こんな辺鄙な村にやって来られたのですかな?」

アル  「えっとですね、とある町からこの村で奇妙な現象が起こっているから調査をしてくれって依頼を受けて来ました。

      何か、この村で不思議な現象とか起こっていたりとかはしてませんか?」

村長  「いや、ぜんぜん起こってないが?」

アル  「ふむ…ちなみに僕たち今さっき門から入ってきたんですけども、門って開かないんですかね?」

村長  「そうじゃな、開かないことになっておる。不思議なことと言えば、今日は門も開いてないのに冒険者殿がこの村にやって来たことかのぉ。」

アル  「それはおいといてください。

      まぁ、私たちも仕事できてますので少し調査をしてみたいと思いますがそれはよろしかったでしょうか?」

村長  「別によかろう、知られて困るようなこともないしの、好きなだけ調査していただきたい。」

アル  「はいわかりました。

      ところで、調査は数日がかりになりそうなんですけど、どこか泊まれる場所とか、この村にはありませんか?」

村長  「それなら、この村に1軒使ってない家があるので、そこを使って下され。」

アル  「ありがとうございます。では、失礼します。

ところで、この村の地図とかありまし たら、貸して頂けないでしょうか?」

村長  「ほむ、ではこれを差し上げましょう。」

そう言って、村長は一枚の地図をアルに手渡す。

その地図には、村の形と家の配置などが書かれていた。

アル  「あの、村長、この真ん中にある建物は  いったいなんですか?」

村長  「ぁぁ、この建物はこの村の守り神様をあがめている場所じゃ。」

アル  「ほぅ、守り神様を、なるほど」

ジルバ 「目的の地図ももらったしちゃんと調査をしにいきましょうよ。」

アル  「そうですね、では村長失礼します。」

村長  「うむ。」

こうしてアル達は村長の家を出て、本格的に村の調査を始めた。

アル  「では、手始めにこの守り神様の所に行ってみましょうか。なにか感じることがあったら言って下さいね。」

ジルバ 「は〜い…というか、今も向かっているわけだけど、何か嫌な感じが強くなってる見たい。」

そんなことを言っているうちに、二人はその守り神様の建物の前に着いた。

アル  「多分ここですね。」

ジルバ 「うん、そうみたい。ここから嫌な感じがしてくるみたいな感じがするしね。」

アル  「そ…そんなに?僕には何も感じられないんですけどね?」

ジルバ 「う〜ん、嫌な感じと言うよりは圧倒される感じって言った方が良いのかな?

     とりあえずそんな感じがここから出てきてるみたいよ。」

PC  「えと、そこら辺にに村人とかいる?」

GM  「ん?普通に歩いてるよ?」

PC  「じゃ、普通に声をかけましょうか。

アル  「すみません、ここの建物から不思議な感じがするんですけど、この建物はいったい何なんですか?」

村人B 「あぁ、この建物にはこの村の神様がまつられているのさ。」

アル  「んと、この建物の中に入ったり出来ますかねぇ?」

村人B 「ごめんよ、村の掟でよその者は基本的に入っちゃいけないことになってるんだよ、村長とかのお許しとかが出れば話は別だろうけどね。」

アル  「そうですか、ありがとうございます」

そしてアル達は二度村長の家へ…

アル  「何度もすみません、あのですね実はお願いがあってここに来たんですよ。」

村長  「ほぅ、どんな願いじゃ?」

アル  「実は、この村の神様の建物に入らせてほしいのですが、大丈夫でしょうか?」

村長  「さすがにそれは出来ない相談じゃのう。」

アル  「そこをなんとか。」

村長  「ほむ、まぁ久方ぶりの客人でもあるし、

      数日間ここですごして頂いて、私たちが大丈夫と判断すれば中の見学を許可しよう。」

アル  「はぁ、ありがとうございます。」

村長  「今日はそろそろ日も暮れることだし、ゆっくり休んではどうかな?」

アル  「そうですね、そうさせて頂きます。」

そして、アル達は貸してくれた家の中に入る。

アル  「ふぅ、今日は一日大変でしたね。」

ジルバ 「私はアルの後をついてただけだからよくわかんないけどねっ…!」

ガッシャ〜ン!

派手にこけるジルバ、そして、そばにあった花瓶を盛大に壊してしまう。

アル  「あ〜ぁ、僕は知りませんよ?後で謝って下さいね。」

ジルバ 「ぇ〜、一緒に謝って下さいよぅ。」

そんなこんなをしているうちに夜は更けていった。

アル  「いい加減寝ましょうよ?もう深夜なんですよ?」

ジルバ 「う〜ん、私の冒険譚の山場はここからなんだけどなぁ…」

GM  「その瞬間に、ジルバの隣で壊れてあった花瓶がみるみるうちに直っていくよ」

PC  「ぉぉ、やっと不思議な現象が()

アル  「ジルバさん、今の見ました?」

ジルバ 「うん、はっきり見た。」

アル  「どうやら、先生の言っていた奇妙な現象とはこのことみたいですね。

    とりあえず、明日詳しく村の様子を調べてみましょうか。」

ジルバ 「じゃ今日は寝ることにしますか?」

アル  「そうですね、ではおやすみなさい。」


次の日


アル  「ジルバさん起きて下さい。」

ジルバ 「んん?ふぁぁぁ…おはよ。」

アル  「では、村の調査に向かいますよ〜。」

PC  「ということで、適当な村人に話を聞きに行く。」

GM  「じゃ、偶然昨日村に入ったときに話した村人Aが農具を持って畑仕事に行こうとしてるね。」

アル  「あぁ、昨日の村人Aさん、実はですね、昨日からしばらくこの村にやっかいになることになったんですよ。

     ですのでヨロシクお願いします。」

村人A 「ん?おまえさんはどちら様だい?」

アル  「あれ?昨日村長の家の場所を訪ねましたよね?」

村人A 「え?俺にはそんな記憶はないけども…」

アル  「…はぁ、この村って門は開いたりしますかね?」

村人A 「いや、普段は開かないようになってるけども?今も閉まってるし。」

アル  「…ですね、ちなみにあの門、最後に開いたのは何時ですか?」

村人A 「あぁ、三日前だが?」

アル  「三日前?四日前ではなくて?」

村人A 「うん、三日前だよ。」

アル  「う〜ん、分かりましたありがとうございます。ジルバさんちょっと場所を変えましょう。」

そう言ってアルとジルバは貸してもらった家に戻ってきた。


アル  「どうやら、先生が言ってた奇妙な現象というのはこのことみたいですねぇ。」

ジルバ 「?」

アル  「つまりですね、この村の中にいるとなぜか、日付が変わると同時に昨日に戻るんですよ。」

ジルバ 「ぉぉ、お得じゃん。」

アル  「そんなこと言ってる場合ですか。十中八九、原因はあの神様をまつっているというの建物でしょう。ジルバさん行きますよ?」

ジルバ 「は〜い。」

こうして二人は神様がまつってあるという建物の前に着いた。

PC  「ところでさ、この建物ってどんな感じの建物?」

GM  「んとね、こんなへんぴな村にあるはずのないようなしっかりした石で出来た建物だね」

アル  「しかしどうしましょうか、日が変わる前に侵入するのが良いのか、日が変わってから侵入するのが良いのか、いずれにせよ夜まで待ちましょうか。」

ジルバ 「わかった。」

こうしてアル達は村人が寝静まってから、村の神様をまつっている建物の前までやってきたであった。

アル達の目の前には固く閉ざされた門がそびえ立っている。

アル  「やっぱり鍵がかかっていますねぇ…こまりました。」

ジルバ 「どうしたの?」

アル  「よく考えても見て下さい。このまま僕たちがここに侵入して、朝までに問題を解決出来なかったら、突然村の中に入ってきて、ご神体に何かをしようとした悪者になっちゃいますよ。」

ジルバ 「あぁ、それもそうだね()

アル  「よし、やりますか。」

ジルバ 「ん?なにを?」

アル  「ジルバさん喜んで下さい、あなたの大好きな力仕事です。この扉を壊して下さい。」

ジルバ 「でも、これ石だよ?」

アル  「…音を立てずに出来ます?」

ジルバ 「無理♪音を立てて扉を壊すなら出来そうだけど…」

アル  「しょうがないですね…壊して下さい!」

GM  「すると、ジルバの背中からちらりと入れ墨が見えたかと思った瞬間にジルバのグレードソードが火を噴くよ。」

PC  「おぉっと、このねぇちゃんバーバリアンだ()

ドガァァァァァァ!

ジルバの一撃によって、石の扉は粉々に砕き散った

アル  「…ほんとにうるさい。」

そう言ってアルが周りを見渡すと、村の家々からがやがやとした声が聞こえだし、明かりもつき始めた。

PC  「えっと、この建物の中はどうなってる?」

GM  「んっと、けっこうひろいへやの中に地下へと続く階段が続いているよ。」

アル  「あぁぁぁぁぁぁぁ!失敗したよぅ!

     
まさかこんなに音が出るとは、だから嫌なんだこんな強硬手段はっ!

      ジルバさん急いでいきますよ。」

二人が急いで階段を下りると、広々とした大広間らしき場所の真ん中に十面体の大きな結晶が浮かんでいた。

アル  「これですか?これから嫌な感じがしますか?」

ジルバ 「うん、これだけど、この感じはシャードに似ているような気がする。

      いや、これはマナの固まりかな?」

アル  「つまりこれは純粋に力の固まりなんでしょう。しかしなぜこの固まりが、毎日毎日、時を繰り返すようなまねを?」

そして数分考えるアル

アル  「う〜ん、これは壊した方が良いんでしょうか?それとも先生のために持って帰った方が良いんでしょうか?」

ジルバ 「…というか、この大きさだったら入り口より大きいから、持って出られなくない?」

アル  「う〜ん・・・」

PC  「ジルバの言葉を聞かずに考え続けるアルやね、なんだかんだ言ってアルは先生のこと大好きだから()

村人D 「どこだ?どこだっ!」

村人C 「御神体の方から聞こえたぞっ。」

アル  「よしっ、壊しましょう。」

ジルバ 「壊して良いの?」

アル  「いや、これ以上派手な音を立てたらあっさり捕まっちゃいますから僕がやりましょう。」

PC  「そしてロングソードを抜いて、マナの固まりにつっこむ」

アル  「せいやぁぁぁぁぁ!」


キィィィィン


アルの持っていたロングソードはあっさりと折れてしまった。


アル  「あぁぁぁ!(悲鳴)まったく、こんななまくらばっり…

      たまにはまともな武器も用意してくれませんかねぇ、先生もまったく…

      すみません、やって下さいジルバさん。」

ジルバ 「は〜い。全力で行くね。」

そして彼女のシャードからまばゆい光が・・・

ジルバ 「トール

おもむろにダイスを十二個ふるGM出た目は合計で三十八だった。

GM  「すると彼女の剣から光と共に、衝撃波が放たれ、御神体(マナの結晶)に向かって飛んでいくよ。そして光が収まった頃にはジルバは倒れていた。」

アル  「あれぇぇ?

      ジルバさん、ジルバさん、どうしたんですか?いったい…」

ジルバ 「ぐふっ。」

アル  「えぇぇぇぇぇぇ?」

      そのアルの叫びと共に、ウィーンウィーンという機械音が、周りから聞こえてくる。

PC  「じゃ、あわてて振り返る。」

GM  「すると、アル達が入ってきた入り口が大きな石みたいな物で閉ざされてしまっているね。そしてその近くには、わけの分からない古代文明か何かの今で言う機械みたいな物が音を発している状態だ。」

アル  「なんだ?この辺な音を発している物はっ!」

と言いながら腰のロングソードを抜いて刀身が折れているのに、気がついて渋々とダガーを抜くアル

GM  「じゃ、何かに反応して、アルとジルバの間に向かって何かレーザーらしき物が発射されてしまった。」

アル  「ジルバさん危ないっ。」

そういってジルバと突き飛ばし、自分は反対方向にごろごろと、転がって逃げるアル。

アル  「帰りたい…、もう帰りたいよ。

     ジルバさん、戦えます?」

ジルバ 「な…なんとか。」

そう言って、ゆっくりと立ち上がるジルバ、そして二人は、御神体と機械を壊すべく、おのおのの武器を持ち上げた。



ここで戦闘シーン()


数分後…



機械はジルバの一撃で壊されていた。

すると御神体の動きも止まってしまったようだ。

アル  「うそだっ、こんなに簡単に壊れてしまうとは…。」

ジルバ 「じゃ、御神体の動きも止まったようだし、奥に進まない?」

そう言ってジルバは奥にある階段を指さす、

どうやら、ここにはまだ下の部屋があるようだ。

アル  「そうですね、もしかしたらお宝が眠っているのかもしれませんし。」

二人が、階段へ進もうとすると、突然御神体から、例のレーザーらしき物が二人に向かって発射されてしまう。

アル  「あ…あぶないっ!」

そう言ってジルバをかばうアル、しかしジルバはあっさりと、御神体からの攻撃をかわしてしまう。

アル  「うそぉぉぉぉ。」

そして、御神体からの攻撃はアルだけに当たってしまうのだった。

PC  「ここでティールですよ。」

GM&PC「爆笑」

アル  「まったく何なんですか、あれは・・・ジルバさん、さっさと倒しましょう。」

ジルバ 「はいは〜い。」

そう言ってジルバはグレードソードを御神体にたたきつけるが、見事にはじかれてしまう。

アル  「どうですか、いけそうですか?」

ジルバ 「無理♪」

アル  「じゃ、急いで階段に駆け込みましょう。」

ジルバ 「わかった。」

そう言って、階段に駆け込もうとすると、それを阻むかのように御神体から光が放たれる。

アル  「(今度こそ)あぶないっ!!」

そうやってアルは自らその光の中に身を投げ出していった。

激しい光に包まれるアル

アル  「ふふふ、僕もだてに何年間も死にそうな目に遭っているわけではないんですよ。」

アルはそう言って自分の指輪を前につきだした。

アル  「ティール!

すると指輪から御神体からの攻撃をはじき返すよ

うに衝撃波が放たれる。

アル  「うぉぉぉぉぉぉ、」

GM  「じゃ、あれやね、

この瞬間に、アルの頭の中には、実の父さんの声が聞こえるね。」

PC  「じゃ、このシーン俺がやって良いかな?」

GM  「もちろん(笑)」



父の声「アル、母さん、今日この日をもってバルアール家は解散する!」

アル 「父さん?」

母親 「あなた?」

アル 「父さん?父さん!」

父親 「アル…すまない、父さんがお前にしてやれることは、昔商人から譲り受けたこの指輪を、お前に渡すことぐらいだ。この指輪はきっとお前を助けてくれるだろう。」

アル 「そんな、父さん!」


次の瞬間、アルは一人雨に濡れながら橋の下で布をかぶっていた。


アル 「うぅ…お腹空いたよぅ。」

そして近づいてくる捨てられた仔ねこ。

仔ねこ「にゃぁ。」

アル 「お前も一人なのかい?」


そして時は移りとある質屋にて、



店主 「馬鹿野郎、こんな汚い指輪二束三文にもなるかよっ!」

アル 「そんなっ、この指輪を売らないと僕は今日のご飯も食べれないんです」

店主 「お前みたいなヤツはとっととそこいらでのたれ死んでしまえ!」

アル 「そんな、ひどいっ。」

そして、追い出されてしまって、途方に暮れて歩いているところに、突然話しかける謎の紳士


ジョセフ「どうしたんだい?」

アル  「何でもないんです。あなたみたいな金持ちには僕の気持ちなんかは絶対に分からないんだ!」

そして、紳士から差し出される一切れのパン

アル 「やめて下さい、僕は同情を受けるためにこんな事を言ってるわけでも、こんな格好をしているわけでもないんです!」

ジョセフ「命は無駄にするんじゃないぞ。」

そのとき、アルの目から一筋の涙が…

アル  「うぅ…うぅぅ。」



時は流れ


アル 「先生!先生!」

ジョセフ「ん?どうした?」

アル 「僕は将来、先生みたいな人になりたいです。先生みたいにお金持ちになって、僕みたいに貧しい人たちを助けてあげるんです。」

ジョセフ「そうか、ついにお前も自分の生きる目標を見つけたんだな。」

アル 「はいっ!」

ジョセフ「しかしアルよ、そう言う大人になるためには必要な条件がいくつもあるんだよ。」



そうやって、いろいろな思い出が流れた後に、

アル  「父さんも先生も馬鹿野郎だぁぁぁぁ!」

そうアルが叫ぶと同時に、御神体からの光を跳ね返した。

その光は御神体に当たって、御神体は砕け散った。

アル  「こんなところで死にませんよ、もう…」

そしてアルもジルバに続いて地下への階段に続くのであった。




そして、さらに地下に潜ると一つの部屋があり、アルはのその中に入っていった。

GM  「そうやって、アルが部屋の中に入っていくと、ジルバが倒れています。」

アル  「ジルバさん、どうしたんですか!!そうだ、ジルバさんこれを使って下さい。」

アルはそう言って、実父の店で買ったポーションをジルバにかけはじめる。

アル  「ジルバさん、いったい何があったんですか?」

ジルバ 「私は、魔法に…弱いんだ…。」

そして、ふたたび倒れ込むジルバ

アル  「ジルバさん、ジルバさん!!」

PC  「じゃ、アルはジルバに何があったのか調べるために、とりあえず、周りを見る。」

GM  「すると、少し先に女の子が立ってるね。」

女の子 「わぁ、今日はいっぱい人が来たぁ♪

     でも私隠れている最中だから見つかっちゃいけないの。」

アル  「あなたですか、ジルバさんをこんな風にしたのは。」

女の子 「え〜?私、お姉ちゃんと遊んだだけだよぅ?」

アル  「もう、何でこんな事するんですか、ジルバさんがぼろぼろになっちゃって、健康だけが取り柄の女の子なのに…

     …というか、あなたはここで何をしているんですか?変なのもあるし、ここは危ないですよ?」

女の子 「あのね、お母さんがおにぃちゃんが来るまで、隠れてなさいって、だから今かかくれんぼ中なの。

一回、外に出たような気がするんだけど、そこにはお家も何もなくて、私は夢を見ているはずなの、だから夢が覚めるまで、お外に出ちゃいけないんだ。」

アル 「でも、僕が来たときには、普通の村がありましたけどね?その夢もきっと覚めてますよ。」

女の子「じゃ、にぃにぃも一緒に外に出よ?」

アル 「まぁ良いですよ?ところで僕の名前はアルと言います、あなたのお名前は?」

女の子「私の名前はミルナって言うの、ヨロシクねアルにぃにぃ。」

そうして、アルと、ミルナ、そしてアルに担がれた

ジルバはその地下室から抜け出していった。


御神体があった部屋


アル 「やっぱり扉は閉じてますねぇ…」

ミルナ「この扉の向こうに私たちの村があるんでしょ?ちょっと待ってて。」

そう言って、ミルナはおもむろに御神体のかけらを一つ、手にとって一言つぶやいた。

ミルナ「ファイアアロー

すると、ミルナの手の先から炎が吹き荒れ、道をふさいでいた扉が壊された。

ミルナ「行こ?」

アル 「待って下さい、まずは、僕が一人で様子を見てきます。」

ミルナ「は〜い。」

アルが地下を抜けるとそこは、廃墟と化した村の跡しかなかった。

その光景を見てアルはまた地下へと戻っていく。

アル 「一つ聞かせて下さい、前に外に出たときは周りはどうなっていたんですか?」

ミルナ「いろんな物が燃えた跡とかがあってみんななくなってたの。」

アル 「ちなみに…今ももしその状態だったらどうしますか?」

ミルナ「ん〜…寂しいかな?」

アル 「あのですね、あなたはまだいくつかは知りませんが、今からあなたが見るのは、厳しい現実だと思います。でもですね、

    今のあの場所にいるよりは、楽しいことや、嬉しいことを見つけることが出来ると思うんですよ。…まぁ、とりあえず見てから考えましょう。」


GM  「ミルナは外に出た瞬間に愕然とします。」

アル  「おっと、ちょっと待って下さい、ここには僕と、ちょっとアホなおねぇちゃんがいます。

    見ての通りこれは夢じゃないです。

    これからどうするか、本当に考えましょう。」

ミルナ「私、何をしたら良いのか分からないや。」

そう言って、ミルナの目には大粒の涙が、

アル 「困りましたね、

ジルバさん、どうしましょ?」

ジルバ「まぁ、どうにかしてなだめて、私たちの町に連れて行くしかないでしょ?」

アル 「それは、そうするつもりですが…

    納得してくれるかなぁ?」

そして、ミルナの方に振り返るアル

アル 「ミルナさん、一度僕たちの町に来ませんか?ご両親がいなくなって悲しい気持ちも分かりますけど、ここにずっといたって、話になりませんからね。」

ミルナ「そこに行ったら、寂しくないの?」

アル 「そうですね、何なら僕たちの家族になればいいですよ。少なくとも僕はいなくなったりしませんから。」

ミルナ「うん。じゃあ行く。」

こうして、アルはジルバ、ミルナと共に、町に帰ったのであった。




このとき、この村に来たときの馬車(荷車)は夜盗か何かに盗まれていたことは、また別のお話




数年後



トテトテトテ・・・

廊下に響き渡る足音

ミルナ「にぃにぃ、私、クエスターになるっ!」

アル 「え?」

GM 「要点を話すと、いつもよく出かけているアルや、ジルバをみて、自分もクエスターになると決心したミルナさんなのです。」

アル 「…でもですね、ミルナさん聞いて下さい。

    あの〜、クエスターになるためには、シャードって言うですね、不思議な神様のお守りみたいな物が必要なんですよ。だからですね、普通の人がなりたいと思ってなれるようなものでは・・・」

ミルナ「シャードってこれでしょ?」

そう言って、ミルナは昔、御神体だった物をアルに見せた。

ミルナ「おねぇちゃんが教えてくれたの。」

アル 「あの人はもう…あれだけは、教えたらいけないって何度も言っておいたのに。

     ほら、ミルナ実はそれはとても危ない物だから、それを僕に渡しなさい。」

ミルナ「いや、これは私のだよ!」

アル 「あ、ミルナ、ミルナッ!!」

ミルナ「だって、これはあそこに昔村があって、そこの私が住んでいたという唯一の証拠だもん。」

アル 「うう〜ん、分かりました。

    でも、絶対無茶はしたらいけませんよ?

     あとは、先生のクエストは絶対受けちゃダメですよ。」

ミルナ「うん!」

アル 「もぅ、分かりました。じゃ、好きにして下さい。あとは、困ったことがあったらいつでも頼って下さいね?

    僕は何時までもあなたのお兄ちゃんなんですから・・・」



つづく?

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